犬連れ旅行と留守番はどっちがいい?愛犬に最適な判断基準を解説
犬を旅行に連れて行くか留守番させるか迷っていませんか?犬の性格・年齢・旅行先の条件別に最適な判断基準をわかりやすく解説します。愛犬にとってベストな選択を見つけましょう。

犬連れで旅行に行きたいけれど、愛犬を連れて行くべきか、それとも留守番させたほうがいいのか――この悩み、犬を飼っている方なら一度は経験があるのではないでしょうか。
「せっかくの旅行だから一緒に楽しみたい」という気持ちと、「慣れない環境でストレスを感じないかな」という心配が交錯しますよね。どちらが正解かは一概には言えません。愛犬の性格や体調、旅行先の環境、留守番の条件など、さまざまな要素を総合的に判断する必要があります。
この記事では、犬連れ旅行と留守番の長所と短所を整理し、愛犬にとってベストな選択ができる判断基準をお伝えします。性格別・状況別のフローチャートもご用意しましたので、参考にしてみてください。
犬連れ旅行と留守番それぞれの長所と短所
旅行に連れて行く場合と留守番させる場合、それぞれに良い面と気をつけたい面があります。まずは両方の選択肢を冷静に比較して、判断の土台を作りましょう。ここでは実際に多くの飼い主さんが感じている要素を整理してみました。
犬連れ旅行の良い点
犬を旅行に連れて行く最大の魅力は、なんといっても「一緒に過ごせる安心感」です。飼い主さんも愛犬のことを心配せずに旅行を楽しめますし、愛犬も大好きな飼い主さんと離れずに済みます。
犬にとっても、新しい環境での刺激は社会化につながります。さまざまな場所や人、匂いに触れるうちに、初めての状況でも落ち着いていられるようになっていきます。日常の散歩コースでは出会えない音や地面の感触を経験できるのは、旅行ならではの価値です。
犬連れOKの宿泊施設やレストラン、観光スポットも増えています。那須・軽井沢・伊豆・八ヶ岳といったリゾートエリアなら、宿の周辺だけで犬と入れる店やドッグランが揃っているので、初めての犬連れ旅行でも行き先に困りません。滞在中ずっと愛犬を見ていられる安心感と、一緒に新しい景色を見る楽しさ。この2つが、犬を連れて行く一番の理由になりますよ。
犬連れ旅行の気をつけたい点
移動中の車酔いや、慣れない環境でのストレスは見逃せない問題です。特に神経質な犬や、環境の変化に敏感な犬にとっては、旅行そのものが大きな負担になります。
旅行先での行動制限もあります。犬連れNGの施設には立ち入れませんし、食事の選択肢は限られ、大浴場やロビーなど共用部の利用にも制約がつきます。行きたかった場所を諦める場面は、どうしても出てきます。
費用面でも、犬連れ対応の宿は宿泊料金のほかにペット同伴料金を別に設けている施設があり、犬1頭あたり1泊2,000〜5,000円程度が目安になります。大型犬や2頭目からは加算額が上がる施設もあるので、予約画面で総額を確認してから決めてください(2026年7月時点)。
とはいえ、行動範囲の制約は行き先の選び方でかなり解消できます。犬と入れる施設が集まっているエリアを選び、犬NGの観光地は候補から外しておくのがおすすめです。
留守番の良い点
留守番させる場合、犬は慣れた自宅環境でリラックスして過ごせます。特に高齢犬や持病のある犬にとっては、環境の変化がない点が大きなメリットになります。
飼い主さんも行動制限なく旅行を楽しめます。行きたい場所に気兼ねなく行けるのは、正直なところ大きなメリットです。海外旅行や、犬を連れて入れない場所が多い観光地(社寺や世界遺産エリアなど)が目的なら、留守番を選んだほうが旅行そのものを満喫できます。
費用面でも、ペット同伴料金(犬1頭1泊2,000〜5,000円程度)が加算されない分、宿の選択肢は広がります。犬連れ可の宿にこだわらず、行きたい宿を素直に選べるのは留守番の大きな利点です。「今回は自分たちの旅行、次回は愛犬と一緒」と割り切って考えると、どちらの旅行も楽しめるようになりますよ。
留守番の気をつけたい点
留守番の最大の懸念は、犬の分離不安です。飼い主さんと離れることで強いストレスを感じる犬は少なくありません。長時間の留守番は、吠え続けたり、家具を壊したりといった問題行動の引き金になります。
留守番中に体調を崩した場合、すぐに対応できないリスクもあります。ペットシッターやペットホテルを利用すれば見守ってもらえますが、その分の費用はかかります。
預け先との相性も見ておきましょう。初めての施設にいきなり泊まらせると、緊張して食事をとらない犬もいます。旅行の前に一度、日中だけ預けて様子を確かめておくと安心です。4日以上の長期の留守番は、犬にとっても待つ時間が長すぎます。長い旅行のときは、預け先を1か所に固定して同じ場所に通わせるか、旅行の日数そのものを短くする方向で考えてみてくださいね。
性格別・状況別の判断フローチャート
「結局うちの子はどっちがいいの?」という疑問にお答えするために、判断フローチャートを作りました。愛犬の性格や状況に当てはめて、最適な選択を見つけてみてください。
犬の性格による判断基準
犬の性格は、旅行に連れて行くかどうかを判断するうえで最も重要な要素です。以下のチェックリストで確認してみましょう。
旅行向きの犬の特徴
- 初めての場所でも物怖じしない
- 車での移動が好き、または慣れている
- 他の人や犬に対してフレンドリー
- 環境が変わっても食欲が落ちない
- 飼い主さんがそばにいれば落ち着ける
留守番向きの犬の特徴
- 環境の変化に敏感で緊張しやすい
- 車酔いしやすい
- 知らない人や犬が苦手
- 自宅では一人でも落ち着いて過ごせる
- シニア犬で体力に不安がある
どちらの特徴にも当てはまる項目がある場合は、数の多いほうを目安にしてください。ただし性格だけで決めきらず、旅行先の環境も一緒に確認しておきましょう。好奇心旺盛で初めての場所を楽しめる犬でも、大きな音が苦手なら花火大会や祭りの時期と重なった時点で旅行そのものが負担に変わります。予約前に、滞在する日程で近くにイベントの予定がないかを調べておいてくださいね。
旅行の条件による判断基準
犬の性格に加えて、旅行そのものの条件も重要な判断材料です。
条件 | 連れて行く方がよい | 留守番の方がよい |
|---|---|---|
移動時間 | 片道3時間以内 | 片道5時間以上 |
移動手段 | 自家用車 | 飛行機(貨物室預け) |
宿泊施設 | 犬同伴可の宿 | ペットNG施設のみ |
旅行日数 | 1〜2泊 | 4泊以上の長期 |
季節 | 春・秋の過ごしやすい時期 | 真夏の猛暑日 |
同行者 | 犬好きの人ばかり | 犬が苦手な人がいる |
飛行機での移動は貨物室に預ける形がほとんどで、飼い主が近くにいられない時間が長くなります。JAL・ANAはいずれも犬を客室に持ち込めず、専用ケージに入れて受託手荷物として貨物室に預けます。料金はケージ1つ1区間あたり5,500円〜7,700円で、北海道内路線や離島路線など一部区間はそれよりも安く設定されています。
ANAは貨物室の環境がペットの健康に影響する可能性を公式サイトで明記しており、夏場や真冬は気温の条件で預けられない便もあります。
予約前に航空会社の規定を必ず確認してください(2026年7月時点)。
年齢・健康状態による判断基準
犬の年齢や健康状態も見逃せない判断材料です。
子犬(〜1歳)
ワクチン接種が完了していれば旅行は可能ですが、まだ体力が十分でない場合もあります。短い旅行から始めるのがおすすめ。社会化期(生後3〜14週ごろ)に多様な環境に触れさせるのは、その後の旅行適応力に大きく影響します。
成犬(1〜7歳)
体力・精神面ともに安定しており、旅行に最も適した年齢です。月1回〜2ヶ月に1回の頻度で旅行経験を積めば、1年後にはほとんどの環境で落ち着いて過ごせるようになります。持病がある場合は獣医師に相談しましょう。
シニア犬(8歳〜)
体力の低下や持病を考慮する必要があります。10歳以上は新しい環境への適応力が低下するため、初めての宿を次々に試すより、慣れている宿に何度も通う方が向いています。かかりつけの獣医師に旅行の可否を相談したうえで、無理のない行程を組みましょう。
留守番させる場合の選択肢と準備
旅行に連れて行かないと決めた場合も、愛犬が安心して過ごせる環境を整えるのが基本です。留守番の方法はいくつかあり、それぞれ特徴が異なります。愛犬に合った方法を選んであげてくださいね。
ペットホテルを利用する
ペットホテルはスタッフが常駐しているので、夜間も含めて見てもらえる安心感があります。料金は犬のサイズが大きくなるほど高くなり、ペットホテルの比較サイトの調査(2026年2月時点)では1泊あたり小型犬3,000〜5,500円、中型犬4,000〜7,000円、大型犬5,000〜8,500円が全国の目安とされています。都市部の施設や広めの個室タイプだと1万円を超える例もあり、年末年始・ゴールデンウィーク・お盆の繁忙期は通常料金に2〜5割の割増がつく施設もあります。候補を2〜3か所比べてみましょう。
選ぶときは、事前に見学できるか、散歩は1日何回連れて行ってもらえるか、体調を崩したときにどこの動物病院に連れて行ってくれるかを確認してください。混合ワクチンや狂犬病予防接種の証明書が必要な施設がほとんどなので、書類も早めに用意しておきましょう。持病のある犬なら、動物病院に併設されたペットホテルが心強いです。診療時間内であれば、その場で獣医師に見てもらえます。
予約は連休や年末年始ほど早く埋まるので、旅行の日程が決まった時点で押さえておきましょう。
ペットシッターに依頼する
自宅に来てもらうペットシッターは、犬が慣れた環境で過ごせるのが大きな魅力です。特に環境の変化が苦手な犬や、高齢犬におすすめの方法です。
料金は1回の訪問時間と回数で決まり、60分1回で3,000〜4,500円程度が目安です。1日2〜3回の訪問を依頼するのが一般的なので、1泊なら往復の回数分がかかると考えておいてください。事業者によっては初回登録料が1,000〜3,000円ほど必要になり、時間延長や複数頭、交通費が別料金になる場合もあります。食事、トイレの片付け、散歩をどこまでお願いするかで内容が変わるので、見積もりの段階ではっきりさせておきましょう(2026年7月時点)。
信頼できるシッターは、旅行が決まる前から探しておいてください。出発前に何度か顔合わせをして、愛犬がその人に慣れているかを見ておくと安心です。シッターや預かり手を仲介するサービスを使えば、プロフィールや実績、利用した飼い主さんの口コミを確認してから依頼できます。犬を預かるホスト宅にホームステイさせる「DogHuggy」のような仲介サービスもあり、施設のケージで過ごすのが苦手な犬には別の選択肢になります。動物取扱業の登録があるかどうかも、忘れずにチェックしてくださいね。
家族・知人に預ける
最も犬がリラックスできる方法として、犬が慣れている家族や知人に預ける選択肢です。費用がかからない場合が多いのも魅力です。
ただし、預かる側の負担も忘れないでください。フードの量と時間、トイレの場所、散歩の時間帯、かかりつけの動物病院の連絡先――このあたりを1枚のメモにまとめて渡しておくと、預かる人も迷いません。持病や服用中の薬があれば、必ず口頭でも伝えておきましょう。
お礼には旅行先のお土産や、気持ちとしての謝礼を用意するのがマナーです。3泊以上の預かりは相手の生活にも影響するので、1〜2泊にとどめておくと、次もお願いしやすい関係が続きますよ。散歩中に脱走してしまったときの連絡手順も、事前に決めておくと安心です。
犬連れ旅行を成功させるための事前準備
連れて行くと決めた場合、事前準備をしっかりしておけば犬のストレスを最小限に抑えられます。楽しい旅行にするために、持ち物や計画は出発前に整えておきましょう。ここでは実践的な準備の進め方をお伝えしますね。
移動中のストレス対策
車での移動は、事前に短いドライブで慣らしておくのが効果的です。いきなり長距離ドライブをするのではなく、10分、30分、1時間と段階的に距離を伸ばしていきましょう。
移動中は1〜2時間おきに休憩を取り、水分補給やトイレの時間を設けてください。走行中はクレートやドライブボックスに入れて、犬が車内で動き回らないようにしましょう。
膝の上に乗せたままの運転は、法律の面でも問題になります。道路交通法第55条第2項は、運転者の視野やハンドルなどの装置の操作を妨げ、後写鏡の効用を失わせるような乗せ方で車を運転してはならないと定めています。これに当たると乗車積載方法違反で、警視庁が公表している一覧では違反点数1点、反則金は普通車6,000円、大型車7,000円です。過去には小型犬を膝に乗せて運転していた人が乗車積載方法違反の疑いで現行犯逮捕された例も報道されています。犬が運転操作そのものに支障を与えていたと判断されれば、第70条の安全運転義務違反として違反点数2点、反則金は普通車9,000円、大型車12,000円が適用されます。どちらに当たるかは現場の状況で判断されるので、走行中は犬を必ずクレートかドライブボックスに固定してください。
なお車内でのペットの乗せ方について、都道府県の道路交通法施行細則に個別の規定は見当たりません(栃木県の施行細則には「自転車に犬等家畜をつなぎ運転しないこと」という条項があります)。細則の内容は都道府県ごとに違うので、気になる方はお住まいの県警の公表内容を確認してみてください。
宿泊先の選び方
犬連れ対応の宿を選ぶ際は、以下を確認しましょう。
- 犬の同伴条件(サイズ・頭数・犬種制限)
- 部屋でのフリー範囲(ベッドNGなど)
- ドッグランや散歩コースの有無
- 犬用アメニティの内容
- 緊急時に対応できる動物病院の距離
初めての犬連れ旅行なら、一棟貸し・コテージタイプを選んでみてください。他の宿泊者と壁を共有しないので、夜に吠えてしまっても粗相をしてしまっても、慌てずに対応できます。宿探しには犬連れ向けの絞り込みが使える予約サイトが便利です。
旅行中のマナーを確認しておく
犬連れ旅行では、周囲への配慮も大切なマナーです。吠え声やトイレの管理、リードの装着など、基本的なマナーを守ることで、犬連れ旅行がさらに広がっていきます。
特に共用スペース(ロビー・廊下・エレベーター)ではリードを短く持つ、すれ違い時には犬を抱き上げる、すれ違う前に進路を譲る、といった配慮が求められます。犬連れ可レストランでは犬を足元に伏せさせ、テーブル上に乗せない、店内では吠えさせない、といった基本も徹底しましょう。宿でのマナーについては犬のお出かけマナー完全ガイドで詳しく解説していますので、出発前に目を通しておいてくださいね。
犬連れ旅行と留守番に関するよくある質問(FAQ)
犬連れ旅行と留守番に関するよくある質問について回答します。
犬を旅行に連れて行くのがかわいそうって本当?
「旅行は犬にとって迷惑なのでは」と心配される方もいますが、答えは犬の性格や旅行の条件によって大きく変わります。
環境の変化を楽しめるタイプの犬であれば旅行は良い刺激になりますし、飼い主さんと一緒に過ごせる時間そのものが犬にとっての幸せです。犬にとっては、どこへ行ったかよりも「飼い主と一緒にいられた時間の長さ」のほうが大切だとされています。
大切なのは、愛犬の様子をよく観察して無理をさせないこと。しっぽが下がっている、耳が後ろに倒れている、あくびが増えているといったサインが出たら、その日の予定を切り上げて宿でゆっくり過ごしてくださいね。
1泊2日の旅行で留守番させる場合、自宅に置いていっても大丈夫?
健康な成犬であれば、十分な食事・水・トイレを準備したうえでの1泊程度の留守番は可能です。ただし、分離不安の傾向がある犬や持病がある犬の場合は、ペットシッターやペットホテルを利用してください。
留守中の様子が確認できるペットカメラを設置しておくと、外出先からでも様子を見られて安心です。首振りと動体検知が付いた汎用の見守りカメラなら5,000円前後から選べますし、吠え声の検知やおやつを飛ばす機能まで備えた犬専用モデル「Furbo ドッグカメラ 360°ビュー」は公式サイトの通常価格が29,980円です。
予算と欲しい機能で選び分けてください。水は普段の2倍の量を用意し、ドライフードは自動給餌器を使えば決まった時間に与えられます。トイレシートは多めに敷いておきましょう。夏と冬はエアコンをつけたままにして、室温が上がりすぎたり下がりすぎたりしないように設定を確認してから出発してくださいね。
犬連れ旅行で持って行くべき最低限のものは?
フード、水、食器、リード、トイレシーツ、ウンチ袋、常備薬(あれば)、ワクチン証明書、タオル、クレートまたはキャリーバッグが基本です。特にワクチン証明書は宿泊施設で提示を求められる宿が多いので、忘れずに持参しましょう。
原本とスマホで撮った写真の両方があると、どちらかを紛失しても対応できます。フードは普段と同じものを旅行日数分プラス1食分多めに、水も自宅の水を2リットル持参すると体調を崩しにくくなります。
旅行先で犬の体調が悪くなったらどうすればいい?
旅行先の動物病院は、出発前に必ず調べておいてください。嘔吐や下痢が続く、元気がない、呼吸が荒いなどの症状が見られたら、無理せず旅行を切り上げて受診しましょう。
かかりつけ医の連絡先も、すぐ取り出せる場所に控えておくと安心です。病院は最低2件、宿から車で30分以内の病院と、夜間・休日に対応している病院をそれぞれ1件ずつ押さえておきましょう。
電話番号と地図はスクリーンショットで保存しておくと、電波の弱い場所でも見られます。
まとめ
犬連れ旅行か留守番かは、「愛犬にとって何がベストか」を軸に考えて決めましょう。
- 犬の性格(好奇心旺盛か、環境変化が苦手か)を見極める
- 旅行の条件(移動時間、宿泊先、季節)と照らし合わせる
- 年齢や健康状態を考慮し、必要に応じて獣医師に相談する
- 留守番の場合も、犬が安心できる環境を整える
- 連れて行く場合は、事前準備とマナーを徹底する
ポイント💡
正解はひとつではありません。「連れて行くのが愛情」でも「留守番させるのが冷たい」でもなく、その旅行の条件で愛犬が穏やかに過ごせるほうを選べば、それが正解です。
まずは近場の1泊で連れて行ってみる、あるいは日中だけ預けて様子を見てみる。小さく試してから決めてみてくださいね。
著者
DogLife編集部
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