17 April.
犬が急に吠えるのはなぜ?原因7つと正しい対処法・NGな対応
犬が急に吠えるようになった原因を7つ解説。警戒・要求・興奮・痛み・老化など状況別の対処法と、やってはいけないNG対応も紹介します。

「最近、急に吠えるようになった」「今まで吠えなかったのに何が原因?」と悩んでいませんか?
犬が吠えるのは自然なコミュニケーション手段ですが、今まで吠えなかった犬が急に吠え始めた場合は、何かしらの原因があります。環境の変化、体の不調、老化など、原因によって対処法はまったく異なります。
この記事では、犬が急に吠えるようになる7つの原因と、それぞれの正しい対処法を解説します。
犬が急に吠える7つの原因

犬の吠え方や吠えるタイミングを観察すると、原因が見えてきます。
1. 警戒・恐怖(環境の変化)

犬は自分のテリトリーを脅かす存在に敏感です。引っ越し・家族構成の変化・近隣の工事など、環境が変わったタイミングで吠え始めることがあります。
吠え方: 「ワンワンワン!」と力強く連続で吠える
吠えるタイミング: チャイム音、来客、窓の外を通る人や犬、物音がしたとき
2. 要求吠え

おやつが欲しい、散歩に行きたい、構ってほしいなど、飼い主に何かを要求するために吠えます。過去に「吠えたら要求が通った」経験があると強化されます。
吠え方: 飼い主を見ながら「ワン!ワン!」と吠える
吠えるタイミング: 食事の時間前、散歩前、飼い主がくつろいでいるとき
3. 分離不安

飼い主が外出すると吠え続ける場合は、分離不安の可能性があります。コロナ禍で在宅時間が増えた後、通常勤務に戻ったタイミングで発症するケースが増えています。
吠え方: 飼い主がいない間「クゥーン」「ワオーン」と悲しげに長く吠え続ける
吠えるタイミング: 飼い主の外出準備中〜外出後
4. 体の痛み・不調

今まで穏やかだった犬が突然吠えるようになった場合、最も注意すべきなのが体の不調です。
以下の症状がある場合は獣医師に相談してください。
- 特定の場所を触ると吠える(痛みの反応)
- 食欲がない、元気がない
- 動きたがらない
- 嘔吐・下痢を伴う
5. 老化に伴う認知機能の低下

シニア犬(特に13歳以上)で急に吠えるようになった場合、認知症(認知機能不全症候群)の可能性があります。
老犬の吠えの特徴
- 夜中に突然吠える・鳴く
- 何もない方向に向かって吠える
- 同じ場所をぐるぐる回る
- 昼夜が逆転している
6. 聴力・視力の低下

老犬の場合、聴力が低下して物音に過敏になったり、視力が落ちて見えないものに怯えたりして吠えることがあります。また、自分の声が聞こえにくくなり、吠え声がどんどん大きくなるケースもあります。
7. 社会化不足の顕在化

子犬の時期に十分な社会化トレーニングを受けていなかった犬は、成長とともに恐怖心や警戒心が強くなり、今まで平気だったものに対して吠えるようになることがあります。
原因別の正しい対処法

原因がわかったら、それに合った対処法を実践しましょう。
警戒吠えの対処法

目標: 吠える対象に慣れさせる、または回避させる
- 窓からの刺激を減らす: カーテンを閉める、窓に目隠しフィルムを貼る
- チャイム音に慣れさせる: 小さい音から聞かせ、吠えなかったらおやつをあげる
- 安全な場所を作る: クレートやハウスなど、犬が安心できる「避難場所」を用意する
- 「静かに」のコマンドを教える: 吠え止んだ瞬間に褒めておやつ
要求吠えの対処法

目標: 「吠えても要求は通らない」と学ばせる
- 吠えている間は完全に無視: 目を合わせない、声をかけない、触らない
- 吠え止んだら褒める: 静かになった瞬間に「いいこ!」とおやつ
- 要求に先回りする: 散歩の時間になる前に出かける(吠える機会を作らない)
- 一貫性を保つ: 家族全員が同じ対応をすることが重要
分離不安の対処法

目標: 飼い主がいなくても安心できるようにする
- 外出前に特別なおもちゃ(コングにおやつを詰めたものなど)を与える
- 外出・帰宅時に大げさなリアクションをしない
- 短時間の留守番から始めて徐々に時間を延ばす
- 改善しない場合は獣医行動学の専門家に相談
痛み・体調不良で吠えている場合の対処法

すぐに動物病院を受診してください。 体の不調が原因の吠えは、しつけでは解決しません。
老犬の認知機能低下が理由で吠えている場合の対処法

老犬の認知機能低下が理由で吠えている場合は、以下の対応を御検討してください。
- 獣医師に相談し、認知症の診断を受ける
- サプリメント(DHA・EPA、抗酸化物質など)の使用を検討
- 夜中の吠えには、夜間のライトで安心感を与える
- 生活リズムを整え、昼間の刺激(散歩・遊び)を増やす
犬の吠えに対してやってはいけないNG対応

犬が吠えたときに、以下の対応をすると逆効果になります。
NG対応 | 逆効果になる理由 |
|---|---|
大声で「うるさい!」と叱る | 犬は「飼い主も一緒に吠えている」と認識し、さらに興奮する |
吠えている犬をなでて落ち着かせる | 「吠えたら撫でてもらえる」と学習してしまう |
要求吠えに応えてしまう | 「吠えれば要求が通る」と強化される |
体罰を与える | 恐怖心が増し、攻撃性につながる可能性がある |
口を押さえて無理に黙らせる | ストレスが溜まり、別の問題行動に発展する |
犬が急に吠えることに関するよくある質問

犬の吠え問題に悩む飼い主さんからよく寄せられる質問をまとめました。グッズの効果やプロに相談すべきケースなど、実践的な疑問にお答えしますね。
Q. 吠え防止グッズ(超音波・振動首輪など)は効果がありますか?
一時的に吠え止むことはありますが、根本的な解決にはなりません。犬が吠える原因を解決せずにグッズで抑えると、ストレスが溜まり、別の問題行動(噛む・破壊するなど)に発展するリスクがあります。グッズに頼る前に、まず原因を特定しましょう。
Q. 散歩中に他の犬に吠える場合はどうすればいいですか?
他の犬を見つけたら、犬が吠え始める前の距離で止まり、おやつで注意を引きます。
「他の犬=良いことがある」と関連づけることが大切です。距離を保ちながら少しずつ慣らしていく脱感作トレーニングが効果的です。
Q. マンション住まいで犬の吠え声が気になります。近隣対策は?
まず防音対策(防音カーテン、防音マット)を検討しましょう。また、犬が吠えやすい時間帯がわかっていれば、その時間の散歩や遊びで発散させることも有効です。
近隣の方に事前に挨拶し、対策に取り組んでいることを伝えておくのもトラブル防止につながります。
Q. プロのトレーナーに頼んだ方がいい場合は?
以下のケースでは、ドッグトレーナーや獣医行動学の専門家への相談をおすすめします。
- 3ヶ月以上自分で対処しても改善しない
- 吠えと同時に攻撃行動(噛む・突進する)がある
- 分離不安が重度(留守中にドアや壁を破壊する)
- 老犬の認知機能低下が疑われる
まとめ
本記事では、犬が急に吠えるようになった原因と対処法について解説しました。ポイントを振り返りましょう。
- 急に吠えるようになった場合、まず「原因の特定」が最優先
- 警戒吠え → 刺激の軽減と慣らしトレーニング
- 要求吠え → 吠えている間は無視、静かになったら褒める
- 体の不調 → すぐに動物病院を受診
- 老犬の急な吠え → 認知症や聴力低下の可能性。獣医師に相談
- 叱る・体罰はNG。逆効果になるだけ
愛犬の「吠え」には必ず理由があります。叱る前に「何を伝えようとしているのか」を考え、原因に合った対応をしてあげてくださいね。
著者
DogLife編集部



