09 April.
犬のちょうだいポーズの意味とは?心理・教え方・注意点を解説
犬のちょうだいポーズ(ちんちん)の意味や心理、正しい教え方を解説。腰に負担がかかる犬種や、教える際の注意点も詳しく紹介します。

愛犬がお座りの状態から両前足をちょこんと上げる「ちょうだいポーズ」。そのかわいらしい仕草に、思わず何でもあげたくなってしまいますよね。
でも、犬がちょうだいポーズをするのはなぜなのでしょうか?実はこのポーズには、犬の気持ちが表れていることがあります。また、芸として教えることもできますが、犬種によっては体への負担に注意が必要です。
この記事では、犬がちょうだいポーズをする心理、正しい教え方、やらせすぎないための注意点を詳しく解説します。
犬のちょうだいポーズとは?

ちょうだいポーズとは、犬がお座りの状態から両前足を持ち上げて、上体を起こす仕草のことです。「ちんちん」「ベグ(beg)」とも呼ばれます。
前足をパタパタと動かして「何かちょうだい!」とおねだりしているように見えることから、この名前がつきました。
ちょうだいポーズの種類
実は、ちょうだいポーズにもいくつかバリエーションがあります。
ポーズの種類 | 特徴 |
|---|---|
基本のちょうだい | お座りから両前足を胸の前に上げる |
片手ちょうだい | 片方の前足だけ上げる(お手の延長) |
バンザイちょうだい | 両前足を高く上げて完全に直立する |
おいでおいでポーズ | 前足をパタパタと動かす |
犬がちょうだいポーズをする4つの心理

愛犬が自発的にちょうだいポーズをするとき、どんな気持ちが隠れているのでしょうか?
1. おやつや食べ物が欲しい
最もわかりやすい理由がこれです。飼い主さんが何か食べているとき、おやつを持っているとき、フードの時間が近づいたときに、「それ、ちょうだい!」とおねだりしています。
過去にちょうだいポーズをして食べ物をもらえた経験があると、「このポーズをすればもらえる」と学習して繰り返すようになります。
2. 遊んでほしい・構ってほしい
おもちゃを前にしてちょうだいポーズをしたり、飼い主さんがスマホを見ているときに目の前でやったりする場合は、「もっと遊んで!」「こっちを見て!」という気持ちの表れです。
3. 飼い主さんに褒められたい
ちょうだいポーズをして飼い主さんが「かわいい!」と反応してくれた経験がある犬は、褒められたくて自発的にポーズをすることがあります。犬は飼い主さんの喜ぶ反応をよく覚えています。
4. 不安や緊張の表れ
あまり知られていませんが、犬が前足を上げる仕草は、不安やストレスのサインである場合もあります。
以下の状況で前足を上げている場合は、おねだりではなく不安を感じている可能性があります。
- 初めての場所や人の前で
- 体が硬直している
- 耳が後ろに倒れている
- しっぽが下がっている
この場合は無理に芸をさせず、愛犬を安心させてあげましょう。
ちょうだいポーズの教え方【5ステップ】

ちょうだいポーズは、基本の「オスワリ」ができていれば比較的簡単に教えることができます。
前提条件
- 「オスワリ」ができる
- 犬の好きなおやつやフードを用意する
- 静かで集中できる場所で練習する
- 1回の練習は5分以内に留める
ステップ1: オスワリをさせる
まずは「オスワリ」の指示でしっかり座らせます。この状態がちょうだいポーズの出発点になります。
ステップ2: おやつを鼻先の上に持っていく
おやつを手に持ち、座っている犬の鼻先からゆっくり上方向に持ち上げます。犬がおやつを目で追い、自然と上体が起きて前足が浮く瞬間を待ちます。
ポイント: おやつを高くしすぎると犬が立ち上がってしまうので、犬の頭のすぐ上くらいの高さにとどめましょう。
ステップ3: 前足が浮いた瞬間に褒める
犬の前足がほんの少しでも地面から離れたら、すかさず「いいこ!」と褒めておやつをあげます。
最初から完璧なちょうだいポーズを求めず、少しでも前足が上がったら成功として褒めることが大切です。これを繰り返すうちに、犬は「前足を上げると良いことがある」と理解していきます。
ステップ4: 徐々にキープ時間を延ばす
前足を上げることに慣れてきたら、おやつをあげるタイミングを少しずつ遅らせて、ポーズをキープする時間を延ばしていきます。
- 最初: 前足が浮いた瞬間に褒める
- 次の段階: 1〜2秒キープしたら褒める
- 慣れたら: 3〜5秒キープしたら褒める
ステップ5: 言葉の指示を追加する
ポーズが安定してきたら、「ちょうだい」「ベグ」などの言葉の指示(コマンド)を追加します。
- 「ちょうだい」と声をかける
- おやつで誘導してポーズをとらせる
- 褒めておやつをあげる
これを繰り返すことで、言葉だけでポーズがとれるようになります。
ちょうだいポーズを教えるときの注意点

かわいいちょうだいポーズですが、教える際には以下の点に注意してください。
腰や関節に負担がかかる犬種には要注意
ちょうだいポーズは後ろ足だけで体を支える姿勢のため、腰や関節に負担がかかります。以下の犬種は特に注意が必要です。
注意が必要な犬種 | 理由 |
|---|---|
ミニチュアダックスフンド | 胴長のため腰椎への負担が大きい。椎間板ヘルニアのリスク |
ウェルシュコーギー | ダックス同様、胴長短足で腰に負担 |
フレンチブルドッグ | 関節が弱い傾向がある |
トイプードル(小型) | パテラ(膝蓋骨脱臼)のリスク |
高齢犬全般 | 関節の柔軟性が低下している |
これらの犬種でも絶対にNGというわけではありませんが、長時間やらせない・頻繁にやらせないことが大切です。少しでも痛がる様子があればすぐにやめましょう。
無理強いしない
なかなかポーズができなくても、犬を叱ったり、無理に前足を持ち上げたりしないでください。嫌な経験として記憶されると、トレーニング自体を嫌がるようになります。
おねだりポーズを強化しすぎない
ちょうだいポーズを「おねだりの手段」として覚えてしまうと、食事中にしつこくポーズをとるようになることがあります。
以下の場面では反応しないことも大切です。
- 人間の食事中にちょうだいポーズをしている → 無視する
- おやつの時間以外にポーズをしている → 褒めない
- 飼い主の指示なしに繰り返している → 別の行動に誘導する
飼い主の指示でポーズをとったときだけ褒めるというルールを一貫させましょう。
犬のちょうだいポーズに関するよくある質問

Q. ちょうだいポーズは何歳から教えられますか?
基本的な「オスワリ」ができるようになる生後4〜5ヶ月頃から教え始めることができます。
ただし、成長期は関節が未発達なので、長時間のキープはさせず、短い時間から始めましょう。
Q. うちの犬は教えていないのにちょうだいポーズをします。なぜですか?
過去にそのポーズをしたときに飼い主さんが反応してくれた(笑った、おやつをあげた等)経験を学習している可能性が高いです。
犬は飼い主の反応を非常によく観察しており、「こうすると良いことがある」と自然に学びます。
Q. ちょうだいポーズとお手は違うのですか?
はい、異なるトリックです。お手は座ったまま片方の前足を飼い主の手に乗せる動作で、ちょうだい(ちんちん)は両前足を地面から離して上体を起こす動作です。
お手の方が簡単で、体への負担も少ないです。
Q. 大型犬でもちょうだいポーズはできますか?
できますが、大型犬は体重が重い分、関節への負担も大きくなります。教える場合はキープ時間を短くし、愛犬の様子をよく観察しながら無理のない範囲で行いましょう。
まとめ:かわいいポーズも愛犬の体と気持ちに配慮して
犬のちょうだいポーズについて解説しました。ポイントを振り返りましょう。
- ちょうだいポーズはおねだり・甘え・褒められたい気持ちの表れ
- 教え方は「オスワリ → おやつで誘導 → 少しでもできたら褒める」の繰り返し
- 胴長犬種や高齢犬は腰・関節への負担に注意
- おねだりの手段として定着しないよう、指示があるときだけ褒めるルールを作る
- 不安や緊張で前足を上げている場合もあるので、全体の様子を観察する
ちょうだいポーズは飼い主と愛犬のコミュニケーションを深める楽しいトリックです。愛犬の体と気持ちに配慮しながら、楽しく教えてあげてくださいね。
著者
DogLife編集部


