DogLife Column
行動心理

犬がおやつを隠すのはなぜ?4つの心理と正しい対処法

犬がおやつを隠す理由は野生時代の本能?4つの心理・隠す場所の特徴・やめさせるべきかの判断基準、正しい対処法をわかりやすく解説します。

2026.04.19公開: 2026年4月19日3 分で読める

犬がおやつを隠すのはなぜ?4つの心理と正しい対処法

愛犬におやつをあげたのに、食べずにソファの隙間やベッドの下にこっそり隠す——そんな行動を見たことはありませんか?

「せっかくあげたのに…」と少しがっかりしてしまう飼い主さんもいるかもしれません。でも実は、犬がおやつを隠す行動にはちゃんとした理由があります。野生時代から受け継いだ本能や、愛犬の気持ちが隠れているのです。

この記事では、犬がおやつを隠す4つの心理、隠す場所の特徴、対処法について詳しく解説します。

犬がおやつを隠す4つの理由

何かをのぞく犬

犬がおやつを隠す行動には、本能や感情に基づいたさまざまな理由が隠れています。愛犬がどの心理に当てはまるか、ひとつずつ見ていきましょう。

1. 野生時代の「貯食本能」

犬がおやつを隠す最大の理由は、祖先であるオオカミから受け継いだ本能です。

野生の犬やオオカミは、狩りで獲物を得ても一度に食べきれないことがありました。そんなとき、土を掘って残りの食べ物を埋めて保存する「貯食行動」をとっていました。これは食料が手に入らない日に備えるための生存戦略です。

現代の飼い犬は毎日ご飯がもらえるのに隠すのは、この本能が残っているからです。特に以下の犬種は貯食本能が強い傾向があります。

貯食本能が強い犬種
  • テリア系(ジャックラッセル、ヨークシャーテリアなど): もともと穴を掘る習性が強い
  • ダックスフンド: 穴掘りが得意
  • ビーグル: 食への執着が強い

2. お腹がいっぱいで「あとで食べたい」

単純にお腹が空いていないから後にとっておきたいというケースです。

食事の直後におやつを与えたり、1日に何度もおやつをあげたりすると、その場では食べきれずに隠すことがあります。犬なりの「もったいない精神」とも言えますね。

3. 大好きなものを「取られたくない」

犬は大切なものを他の犬や人間に取られたくないと感じると、隠す行動をとることがあります。以下のような経験があると、「取られたくない」という気持ちからおやつを隠すことがあります。

おやつを隠す行動につながる経験
  • 多頭飼いで他の犬に取られる心配がある
  • 飼い主が過去におやつを取り上げた経験がある
  • 来客が多く、自分のテリトリーに不安を感じている

この場合は、犬のリソースガーディング(資源の独占行動)に発展する可能性もあるため、注意が必要です。

4. 退屈・ストレスの解消

運動不足や精神的な刺激が足りない犬が、暇つぶしとしておやつを隠す遊びをすることがあります。隠す → 後で探す → 見つける、という一連の行動自体が犬にとって楽しいのです。

犬がおやつを隠す場所の特徴

おやつを持つ飼い主

犬がおやつを隠す場所には、それぞれ特徴があります。

隠し場所

理由

ソファやクッションの下

室内で最も「埋める」感覚に近い

ベッドや毛布の中

自分の匂いがついた安心できる場所

クレートの中

自分のテリトリーの中心

庭の土の中

野生時代の貯食行動そのもの

家具の隙間

他の犬や人の目につかない場所

犬は「見つかりにくい場所」よりも「自分のテリトリー内の安全な場所」に隠す傾向があります。

体の特徴つながりでは、つむじの向きも興味深いテーマです。犬のつむじの場所と意味とはもあわせてどうぞ。

おやつを隠す行動、やめさせるべき?

おやつを取ろうとしている犬

結論から言うと、基本的にはやめさせる必要はありません。ただし、以下のケースは対処が必要です。

やめさせなくてOKなケース

以下のようなケースであれば、おやつを隠す行動を無理にやめさせる必要はありません。

おやつを隠す行動をやめさせなくてもOKなケース
  • たまにおやつを隠す程度
  • 隠した後も穏やかに過ごしている
  • 衛生面で問題のない場所に隠している

対処が必要なケース

ケース

理由

食べ物が腐る場所に隠す

後から食べて体調を崩す可能性も高く、衛生的にも良くない

隠したものに近づくと唸る・噛む

犬のリソースガーディングの兆候が見られるため、エスカレートする前に対処が必要

頻繁に隠す・隠す量が多い

おやつの量が多すぎる可能性が高い

庭を掘り返して荒らす

庭の管理が大変なため

隠れて過ごす場所という点では、足元で寝る習性も気になります。犬が足元で寝る理由と心理も参考になります。

犬がおやつを隠す場合の正しい対処法5つ

おやつを取ろうとしている犬:

おやつを隠す行動が気になる場合は、以下の対処法を試してみてください。

1. おやつの量と頻度を見直す

隠すほどおやつが余っている場合は、量が多すぎる可能性があります。1回に与えるおやつの量を減らし、小さくちぎって与えましょう。

2. 食べ切れるサイズで与える

大きなガムやジャーキーは食べきれないため、隠す確率が高くなります。その場で食べきれるサイズで与え、隠す機会自体を減らすようにしてください。

3. 隠したおやつはこっそり回収する

衛生的に心配な場合は、犬が見ていないときにこっそり回収しましょう。犬の目の前で取ると「取られた!」と不安を感じ、さらに隠す行動が強くなることがあるので、バレないように気をつけてくださいね。

4. 運動・遊びの時間を増やす

退屈やストレスが原因の場合は、散歩の時間を増やしたり、知育おもちゃで刺激を与えたりすることで改善することが多いです。

5. リソースガーディングの兆候がある場合は専門家に相談

おやつを隠した場所に近づくと唸ったり噛もうとしたりする場合は、ドッグトレーナーや獣医行動学の専門家に相談しましょう。

口を使う癖としては、おしっこを舐める行動も知られています。犬がおしっこを舐める理由と対処法もあわせて確認してください。

犬がおやつを隠すことに関するよくある質問

飼い主と犬

おやつを隠す行動について、飼い主さんが気になるポイントをQ&A形式でまとめました。多頭飼いの方にも役立つ情報がありますので、チェックしてみてくださいね。

Q. 隠したおやつを犬が後から食べても大丈夫ですか?

隠してからの時間と場所によります。 数時間以内なら問題ありませんが、数日経った生もの系のおやつは細菌が繁殖している可能性があるため避けるべきです。特に夏場は注意が必要です。

Q. おやつだけでなくおもちゃも隠します。理由は同じですか?

基本的に同じ心理(大切なものを守りたい)が働いています。おもちゃの場合は「あとで遊びたい」という気持ちが強いことが多いです。

Q. 多頭飼いで片方だけがおやつを隠します。なぜですか?

もう1頭におやつを取られた経験がある、または取られる不安がある可能性が高いです。おやつは別々の場所で与え、お互いのおやつを取り合わない環境を作ってあげましょう。

Q. 隠す場所を毎回変えるのは賢い証拠ですか?

犬は以前隠した場所を覚えていることが多く、同じ場所に隠す傾向があります。毎回場所を変える犬は、慎重な性格か、以前の隠し場所が見つかった経験があるのかもしれません。

まとめ

犬がおやつを隠す理由と対処法について解説しました。ポイントを振り返りましょう。

ポイント💡
  • おやつを隠すのは野生時代から受け継いだ「貯食本能」
  • お腹がいっぱい、取られたくない、退屈などの心理もある
  • 基本的にはやめさせる必要はない
  • 衛生面の問題やリソースガーディングの兆候がある場合は対処が必要

おやつを隠す愛犬の姿は、野生の本能が垣間見えるかわいらしい行動でもあります。気になる場合はおやつの量を減らすなどで対応してあげてくださいね、

犬がおやつを持ってうろうろする理由は?隠す・食べない心理と対処法
行動心理犬がおやつを持ってうろうろする理由は?隠す・食べない心理と対処法犬がおやつを口にくわえたままうろうろする理由を詳しく解説。安全な場所を探している、隠したい、食べたくないなどの心理と、飼い主が取るべき対処法を紹介します。

口元の癖という点では、手を舐める行動もよく見られます。犬が手を舐める理由とやめさせ方も読んでみてください。

著者

DogLife編集部

DogLife編集部